CX-60日本仕様まとめ

CX-60
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4月7日についに日本でアンヴェールされたCX-60。
同時にエンジンの仕様など色々な情報が出てきたので、CX-60を購入するにはここは抑えておけ!トイポイントをまとめてみます。

それではいきましょう

主要諸元

画像 マツダ株式会社

ボディサイズ

CX-60
(日本仕様)
CX-60
(欧州仕様)
全長47404745
全幅18901890
全高16851680
ホイールベース28702870
トレッド(前/後)1640/1645
最低地上高(空車時)
【20インチ】
180※
※開発目標値

先月公開された欧州仕様と微妙に数値が異なっています。
それぞれの仕向地での測定の違いによる誤差でしょうか?

とは言え全幅が1890mmもあるのは変わりません。
コレばっかりは駐車場の問題等でネックになる人が多そうですね…

ちなみに最小回転半径に関しては記載がありませんでしたが、おそらく欧州仕様と同じ5.4mと思われます

パワートレイン

CX-60の目玉と言ったらこれ。
新開発のエンジンを投入します。

CX-60には4種類用意されていて

  • SKYACTIV-G 2.5・・・直列4気筒 2.5Lガソリンエンジン
  • SKYACTIV-D 3.3・・・直列6気筒 3.3Lディーゼルエンジン
  • e-SKYACTIV D・・・直列6気筒 3.3Lディーゼルエンジン+M-HEV
  • e-SKYACTIV PHEV・・・直列4気筒 2.5Lガソリンエンジン+モーター

の4つです。

エンジンスペック

  e-SKYACTIV PHEV SKYACTIV-G 2.5 e-SKYACTIV D SKYACTIV-D 3.3
排気量 2488cc 3283cc
ボア×ストローク 89.0mm×100.0mm 86.0mm×94.2mm
圧縮比 13.0 15.2
最高出力
kW<ps>/rpm
238<323>
/6,000
138<188>
/6,000
187<254>
/3,750
170<231>
/4,000-4,200
最大トルク
Nm<kgf・m>/rpm
500<51>
/4,000
250<25>
/3,000
550<56>
/1,500-2,400
500<51>
/1,500-3,000

※開発目標値

基本的に2.5L ガソリンエンジンでも3.3Lディーゼルエンジンでも純内燃機関/電動化モデルを選択することができます。
それぞれチューニングによって出力やトルクが変わることとなります

SKYACTIV-G 2.5

画像 マツダ株式会社(北米向けMAZDA3搭載エンジン)

現行のCX-5/CX-8/MAZDA6からのキャリーオーバー。
軽快なパフォーマンスと優れた燃費性能が特徴的です。

気になる点としては現行のエンジンより若干スペックが落ちています

  • CX-60 SKYACTIV-G 2.5
    • 最高出力 138kW<188ps>/6,000rpm
    • 最大トルク 550Nm<56kgf・m>/3,000rpm
  • CX-8 SKYACTIV-G 2.5
    • 最高出力 140kW<190ps>/6,000rpm
    • 最大トルク 252Nm<25.7kgf・m>/4,000rpm

CX-60の数値はあくまで”開発目標値”としての値ですのでもしかしたら正式デビューする際はスペックアップする可能性はあります。

とはいえマツダ車のラインナップの中で軽量モデルは走りが相当楽しいことで有名です。

CX-60のラインナップの中では車両重量は最軽量と思われますのでかなり軽快な走りが期待できます。

SKYACTIV-D 3.3

画像 マツダ株式会社

従来の2.2Lから3.3Lへ排気量をアップさせることで高出力でありながら燃費を大幅に改善しています。
マツダの”車格にあった最適な排気量を選択する”というライトサイジングの考えに基づくものです。

スペックとしては排気量が上がった割にはそこまで大きな数値ではありません

  • CX-60 SKYACTIV-D 3.3
    • 最高出力 170kW<231ps>/3,750rpm
    • 最大トルク 550Nm<56kgf・m>/1,500-2,400rpm
  • CX-8 SKYACTIV-D 2.2
    • 最高出力 147kW<200ps>/4000rpm
    • 最大トルク 450Nm<45.9kgf・m>/2,000rpm

ただスペックを絞った代わりに環境性能を向上。
3.3Lの排気量でCX-3並の燃費を実現しているみたいです

マツダCX-60の新開発直6ディーゼル SKYACTIV-D 3.3 DCPCI燃焼とはなにか?[内燃機関超基礎講座]
マツダがラージアーキテクチャーのために新開発した直列6気筒ディーゼル、「SKYACTIV-D 3.3」がCX-60に搭載される。現行のSKYACTIV-D 2.2を1stステップとするならば、今回のSKYACTIV-D 3.3は2ndステップ。マツダがいう「理想の燃焼」に大きく近づいた新エンジンを解説する。

CX-60のこのボディサイズで燃費が19km/L前後となれば驚異的ですよね。

さらには直列6気筒エンジンということでエンジンサウンドにも拘られています。

新開発の直列 6 気筒エンジンは、その特徴である完全バランスによる振動の少なさに加え、 整ったサウンドが愉しめます。ゆったりと一定の速度で走るような場面でもトルクの大きさを予感させる音を奏で、アクセルを踏み込みエンジンの持つ力を開放させると、 吸気管に空気が一気に吸い込まれていくことで発せられる官能的な音と、直列6気筒エンジンの燃焼音、 機械音が重なり、 重層なシンフォニーを奏でます。また6気筒から発せられる基本的な音に近接した周波数の音を重ねることでビート感のある音をつくり込んでいます。

CX-60 プレスキット|マツダ株式会社

こちらはどんな音を奏でてくれるのか、非常に楽しみです

e-SKYACTIV D

画像 マツダ株式会社

上記の直列6気筒ディーゼルエンジンに48Vマイルドハイブリッドを搭載したものがe-SKYACTIV Dです。
この48Vマイルドハイブリッドの事をM HYBRID BOOSTと呼んでいるようです。

ディーゼルエンジンでは効率のあまりよくない低負荷領域においてモーターがサポートすることで燃費及び環境性能を向上させています。

ディーゼルエンジン単体でも19km/L程度は走るみたいですのでマイルドハイブリッドがつくと20km/Lは余裕で超えてきそうです。

e-SKYACTIV PHEV

画像 マツダ株式会社

2.5L 直列4気筒エンジンをベースに吸排気チューニングを行い、これに大きなモーターと大きなバッテリーを組み合わせたものがこのe-SKYACTV PHEVです。
このPHEVはモーターの特徴を生かした滑らかな加速フィールに加えて、トルコンレス8速ATによるメリハリやリズム感を特徴としています。

エンジンとモーターを組み合わせることで大きな出力と余裕のあるトルクを発生、力強い走りとモーター走行による環境性能の向上を両立させています。
もちろん通勤や買い物などの日常ユースではモーターのみの電気自動車としての利用もでき、また週末などのロングドライブの際にはエンジンを回して走行することも出来るので航続距離の心配も必要ありません。

またPHEVもエンジンサウンドにこだわっていてドライバーに必要な音をチューニング、気分を高揚させてくれるようなサウンドになっています。

PHEV のサウンド
PHEV の動力源はモーターと4 気筒エンジンです。モーター走行時は静粛性を保ちながら、アクセルワークや車両の速度といったドライバーの運転操作に必要な音はきちんと聴こえる状態とし、アクセルを踏み込むことでエンジンによるトルクを感じ、さらに加速度が増すという” 切り替わる” 感覚を大切にしました。4気筒エンジンはアクセルを踏むと同時に吸気の音が鳴り、4 気筒から発せられる基本的な音に近接した周波数の音を重ねることでビート感のある音をつくり込んでいます。回転が上昇し、回転が高まるほどに、トルクを感じさせる音を響かせ、さらにモーターの出力も加わり、頭打ちのない伸びやかなサウンドによってドライバーに高揚感を与えます。

CX-60 プレスキット|マツダ株式会社

優れた経済性と環境性能に加え、力強い出力とトルクによる期待に応えるような走りが出来るのがCX-60のPHEVです。

トランスミッション

画像 マツダ株式会社

CX-60では新開発のトルコンレス8速ATを採用。
マツダのATは今まで6速だったのが8速まで多段化し、より効率の良い走りが出来るようになっています。

またトルコンレスになったことでエンジンやモーターのトルクをダイレクトに伝え、MTのようなダイレクト感を感じることが出来るようです。

さらにトランスミッション自体を小型化させることで後輪駆動レイアウトの弱点でもあった室内のペダルレイアウトへの影響を最小限に抑えて、より理想的なドライビングポジションを取れるようになっています。

エンジン縦置き+後輪駆動プラットフォーム

画像 マツダ株式会社

マツダで縦置き+後輪駆動と言えばロードスターですが、ついに乗用車でもこのプラットフォームが実現しました。

後輪駆動のプラットフォームとなったことで高出力のパワートレインを搭載可能とし、さらに電動化技術の導入を可能としています。
理想的なレイアウトで走りがより楽しめそうです

i-ACTIV AWD

画像 マツダ株式会社

マツダでは初となる後輪駆動ベースのAWDとなります。

後輪駆動の特徴であるニュートラルな旋回性能に加えて、AWDならではの安定性をバランサせて、より高次元な”人馬一体”を提供するフルタイムAWDになっています。
雪上などの低μ路面での力強いトラクションはもちろん、オンロードでも効率的にエンジンのパワーを路面に伝えてより安定した走行が出来ます。

KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)

画像 マツダ株式会社

ロードスターで採用された技術KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)。同じ後輪駆動であるCX-60にも採用されています。
横Gが強めにかかるようなコーナリングの際にリアの内輪側をわずかに制動することでロールを抑えて姿勢を安定させます。これがまさに路面に吸い付くような走りとなって、より安心して走ることが出来ます。

という感じでCX-60はエンジン、駆動方式、トランスミッションなどすべての項目が新しくなっています。
これによる走りの進化、とても楽しみですね

セーフティ

安心安全につながるセーフティ技術PROACTIV SAFETY。
ここにも様々な技術が採用されています。

HMI-Human Machine Interface

フル液晶メーター

マツダでは初となる12.3インチのフルディスプレイを採用しています。
視認性も向上させつつ非常にグラフィカルな表示となる予定で、今までより様々な演出がされるようです

画像 MAZDA UK

大型アクティブ・ドライビング・ディスプレイ

MAZDA3やCX-30といった従来のスモール商品群のものと比べて表示領域を3倍に大型化。
必要な情報をすぐに分かるようになるなど視認性が向上しています。

具体的には文字情報の大型化やナビゲーション情報の充実、車両システムに関するADAS情報の最適表示などを可能にしているようです。

大型センターディスプレイ

画像 MAZDA UK

マツダコネクトの表示領域となるセンターディスプレイ。
今までの8.8インチそして10.25インチからさらに大型化されて12.3インチの大型ディスプレイとなりました。

これにより車格に見合ったサイズとなって、視認性はさらに向上していると思われます。
MAZDA3やCX-30などスモール商品群のディスプレイと違ってベゼルが狭いのもポイント。よりスタイリッシュに見えて高級感も感じます。

See Through View

現在マツダ車には全方位カメラとして360°ビュー・モニターが用意されていますが、CX-60は進化してシースルービューとなっています。

シースルービューは360°ビュー・モニターでは見えなかった車両の影となる部分まで見えることになってより早く障害物の発見をすることが出来ます。
また車両の輪郭も表示されるため、より空間把握がやりやすくなります。

ドライバー・パーソナライゼーション・システム

画像 MAZDA UK

CX-60で新しく採用された技術。
ドライバーの身長を入力することで、車内のカメラの映像と合わせてドライバーの体格を推定、マツダの理想とする最適なドライビングポジションを自動で調整します。

ドライバーパーソナライゼーションシステムは3つの機能で構成されています。

自動ドライビングポジションガイド

車内のカメラでドライバーの目の位置を検出、さらにドライバーが身長を入力することでドライバーの体格を推定。これによりマツダの理想とする最適なドライビングポジションに自動調整します。
調整されるのはシートのみならず、ステアリングとアクティブ・ドライビング・ディスプレイ、アウターミラーの角度も目の位置に合わせて自動調整を行います。

自動設定復元

カメラの顔認識機能によって車両設定やオーディオ、空調など200を超える項目を自動調整/設定を行います。
登録できるのは6名(+ゲスト1名)です。

乗降支援(エントリーアシスト)

車に乗り降りする際にステアリングとシートを自動でスライドさせて乗降時のサポートを行います。

ドライバー異常時対応システム(DEA:DRIVER EMERGENCY ASSIST)

ドライバー異常時対応システムは、ドライバー・モニタリングと連動し、ドライバーの異常を検知すると音と表示による警告でドライバーに応答を促します。
ドライバーに反応がない場合は自動で安全に減速停止、必要に応じて外部へ緊急通報を行い事故の回避・被害低減を図ります。

これは明言はされていませんが、昨年お披露目されたマツダ・コ・パイロット・コンセプトの機能と思われます。
車はコ・パイロット=副操縦士となってドライバーの運転をサポートする機能。万が一の際には出来るだけ事故を起こさない、回避できるように努めます。

本格導入とされるマツダ・コ・パイロット・コンセプト2.0は2025年からとありますが、CX-60は1.0相当の物が導入される予定です。

魂動デザインの進化

画像 マツダ株式会社

エクステリア

デザインコンセプトは”Noble Toughness”
CX-60は” 凛” としたSUV の力強い骨格と” 艶” を感じるエレガントな面質表現をしています。

“凛”と”艶”はマツダのデザインテーマ。
シャープで研ぎ澄まされたイメージの”凛”と艶やかで色気を感じる”艶”。CX-60ではそれらの要素をうまく調和してデザインされています。

後輪駆動となったことで、ボディに対してグッと後ろに引いたキャビン。力強く入ったショルダーのラインで”凛”を、ドアパネルからフェンダーにかけての光りの流れで”艶”を表現しています。

新色 「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」

マツダを代表する”ソウルレッドクリスタルメタリック”や”マシーングレープレミアムメタリック”に続く匠塗の第3弾。
日本の美意識である引き算の美学や禅の世界の『無』から白を着想。従来のパール塗装と比べてより緻密な粒子感で硬質な輝きを表現しています。

インテリア

インテリアも”Noble Toughness”のコンセプトの元骨格の力強さを表現しています。
ドアトリムやインストルメントパネルはよりワイドで力強さのある造形に。センターコンソールも前後に突き抜ける力強い形状で縦置きエンジンやトランスミッションの存在を感じさせる、構造的な強さを表現されています。

プレミアムモダン

画像 マツダ株式会社

CX-60はその世界観を先鋭化した二つのプレミアム仕様を用意。その一つがプレミアムモダンです。

プレミアムモダンは都会的なセンスと日本のモノづくりを意識し、質感や表情を丁寧に表現しています。
光りの変化を感じさせる織物の生地、ステッチには日本の掛縫いの表現、トリムにはメープルウッドの本牧のパネルを採用するなど、モダンで日本的な心地よさを感じる仕上がりです。

プレミアムスポーツ

画像 マツダ株式会社

プレミアムスポーツは上質なスポーツカーのような質感、大胆さを表現するためにタン色とブラックの2トーンを採用。
素材はキルティングを施したスウェード素材やナッパレザーを採用、タン色のエリアを大きく取り、随所をダーク色パーツで引き締めることで、高級感を感じながらも重厚かつ大胆なラグジュアリーさに遊び心を揺さぶられ心昂らせる仕上がりです。

大型パノラマサンルーフ

画像 マツダ株式会社

CX-60ではマツダ車初採用となる大型のパノラマサンルーフを採用。
幅950mm×長さ1021mmの大きさは後席の頭上空間まで到達。特に後席に乗っている人の視界や明るさが広がります。

さらに前方のみスライド式で開閉することも可能。より自然との一体感を感じられます。

アンビエントライト

こちらも初採用となるアンビエントライトを採用。
CX-60は白基調の織物の風合いが特徴的なプレミアムモダンと、タン色のスウェード素材で重厚な表現となっているプレミアムスポーツがありますが、それぞれの雰囲気を最大限に引きだたせるために白色のアンビエントライトが採用されています。

こういう書き方ですので、色の変更はできないかと思われますが、美しい光の演出で、”凛”とした心地よさを感じさせる仕上がりとなっています。

終わりに

ということで紹介してきたCX-60に関する情報でした。

やっぱりラージ商品群第1弾モデルだけあって色々なところが刷新されていましたね。

今回公式からは明らかになっていないのはグレードや価格、装備などの諸元でしょうか。
一部についてはすでに出回っていますが、また別でまとめたいと思います。

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